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World IPv6 Day

webサービスの提供者が一斉にある1日(24時間)だけ自社のサービスをIPv6対応にして、影響を探ってみようという試みです。IPv4対応はこれまで通り維持されるので、IPv4でアクセスする場合はこれまでと何ら変わりません。既にIPv6対応したユーザがIPv6でアクセスできるサイトが一時的に増えることになります。参加はそれぞれのコンテンツを管理している事業者や個人が自主的に決めます。主にコンテンツ事業者の参加を期待していますが、何ら限定はありません。初回は2011年6月8日0時UTC(日本時間で午前9時)から24時間で実施されました。

2012年 World IPv6 Launchに関して

World IPv6 Day(2011/06/08)の各種レポート

現在の状況

日時

2011年6月8日00:00-23:59UTC

日本時間で6月8日09:00から6月9日08:59まで参加サイトがIPv6対応(DNSにAAAAレコードが追加される)ことになります。

世界のWorld IPv6 Day状況

ISOC(Internet Society)がWorld IPv6 Dayに関して専用のプロジェクトページを立ち上げており、こちらで概要や他国での状況などが紹介されています。サーバ負荷の関係で、isoc.orgのページではなくて、www.worldipv6day.orgがリンク先として推奨です。

http://www.worldipv6day.org/

僕には影響するでしょうか?

心配なユーザは、下記の有志が作成したサイトで World IPv6 Day前に影響があるかどうか調べる事ができます。

http://test-ipv6.jp/ および http://test-ipv6.com/

ここで影響があると診断された場合、あなたのIPv6の環境はインターネット接続に問題がある事が考えられます。これは既にIPv6に対応したサイトへのアクセスにも問題があるということなので、早めに対応した方が良いです。お勧めの対応は

  1. OSやソフトウェアをバージョンアップする

    ソフトウェアの開発元は、これまでの経験を生かして問題のある環境でもソフトウェアが適切に動作する様に日々改良を続けています。このためソフトウェアを最新版に更新することで、状況が改善することが期待できます。例えば、
    • Microsoft WindowsはWindows 7以降の最新版が安心です。
    • Microsoft Internet Explorerは、Internet Explorer 9以降の最新版が安心です。
    • Microsoft Outlookをメールクライアントとして利用している場合は、Outlook 2010以降の最新版が安心です。
    • Apple Mac OS XはSnow Leopard(10.6.5)以降の最新版が安心です。
    • Operaは11.10以降の最新版が安心です。
    • Mozilla FirefoxはFirefox 4以降の最新版が安心です。
  2. IPv6に対応したインターネット接続を導入する

    既にISPから提供されているIPv6接続サービスを導入することで、無用な接続トラブルを気にしなくてよくなります。
  3. NTT東西の光サービスを利用している場合、対応したポリシーテーブルを適用する

    この対応は、誰が適用しても、また適用後そのままの状態を維持しても、特に悪影響はありません。
  4. WindowsでIPv6に問題がある環境を利用している場合、Fix itを適用する

    この対応は、一時的にIPv4を優先する設定になるため、問題のある環境でインターネットを利用している場合、問題が回避できます。IPv6に対応したインターネット接続を利用されている人は導入する必要はありません。

発生しそうな影響 - 既知の問題リスト

想定ではほとんどの人が影響を受けません。ほんとに。何故って、そもそもIPv6に対応していない端末を使っていると関係ないのです。例えば設定をいじってないWindows XPとか。携帯電話とか。IPv6に対応している端末、Windows 7とかMac OS Xとか使っていても、ふつーの環境では問題ありません。端末がIPv6が利用できるかどうかよろしく判断してくれます。

問題がありそうなのは、中途半端なIPv6接続性を持っている環境。例えばNTT NGNのIPv6アドレスが付いているとか、インターネットに到達性の無いIPv6アドレス使っている場合。とんでもなく遠い所とトンネルしている等、劣悪なIPv6接続環境も問題を観測できるかも。なんせ、端末はIPv6で行けそうならIPv6を優先して使います。NTT NGNの場合は、NTT東西の閉域網向けポリシーテーブル設定等を参照して端末の設定を変更することで問題を解消できます。

そして、他に考えられる問題として、ダメなアプリケーションを利用している場合。一部の古いアプリケーションはIPv6アドレスを見るとびっくりして、接続できないといった問題があることが報告されています。この場合、利用するアプリケーションを最新版あるいはちゃんとIPv6に対応したものに変更すれば解決します。何にせよ、ありそうな影響は、以下の二つです。

ミーティング等

参加方法

参加登録は締め切りました。リストには載りませんが、それぞれのサイトでIPv6対応を進めて頂くと嬉しいです。

背景

  • インターネットとIPアドレス
  • IPv4アドレスの在庫枯渇
  • IPv4アドレスの効率的利用
  • 新しいプロトコル、IPv6の導入
  • IPv6導入の敷居
  • それだったら、社会実験してみる?
  • 日本の特殊事情 - NTT NGN

FAQ - 良く聞かれる質問と回答

・「World IPv6 Day」とは何ですか?
2011年6月8日に予定されている世界規模のIPv6トライアルです。World IPv6 Dayでは著名なWEBサイトや業界関係者が結集して、それぞれのメインコンテンツを24時間、IPv6対応させます。このイベントはIPv4の在庫枯渇が迫る中、ISPを始めとして、機器ベンダやOSベンダ、WEBサイト運営者など、業界全体に対してIPv6の円滑な導入を促すために開催されます。
・「World IPv6 Day」の必要性は?
現在利用されいてるIPv4アドレスの在庫は2011年に枯渇する見込みです。これをこのまま放置すると、世界的にインターネットユーザの利便性を損ない、コストも増大してしまう恐れがあります。この問題に対する唯一の長期的解決策は40億倍以上のアドレス空間を持つ、IPv6の導入です。IPv6は多くの大規模ネットワークで利用されていますが、グローバルに利用できる状態にはなっていません。World IPv6 Dayは、この新しいプロトコルの早期導入を促すために、業界関係者が共に活動できるように支援します。今回は著名なWEBサイトがメインコンテンツをIPv6対応すると表明しているため、他の事業者にもIPv6導入を促す強い後押しとなります。
・「World IPv6 Day」は具体的にどのようにIPv6導入や試行の動機付をしますか?
World IPv6 Dayは既存の取り組みを集約する、焦点の様な役割を果たします。当面は全ての参加者が、混乱を最小にしつつも、共通の目的である大規模なIPv6対応を目指して協力できるでしょう。協力して活動することで、ISPやWEBサイト運営者、OSベンダ、機器ベンダは家庭でのIPv6利用がうまくいかないとか、不完全なIPv6接続性といった問題を解決できるでしょう。また、イベント当日には管理された状況下で世界規模の課題が見つかるかもしれませんし、それら問題に協力して対処する事が期待できます。
・効果的なIPv6導入のために、具体的にどんな事が必要ですか?
全ての主要なインターネット事業者が、うまくIPv6導入出来るように行動する事が必要でしょう。例えば、
  • ISPが顧客にIPv6接続を提供する
  • WEBサイトがIPv6対応のサービスを提供する
  • 必要であれば、OSベンダがソフトウェアのアップデートを提供する
  • バックボーンプロバイダがIPv6での相互接続を進める
  • 必要であれば、機器ベンダやホームゲートウェイベンダがファームウェアのアップデートを提供する
・「World IPv6 Day」はインターネットユーザにどの様に影響しますか?
World IPv6 Dayでは管理された環境で潜在的な問題を発見し、それらを早期に解決することも目的にしています。ほとんどのユーザは通常通りにサービスを利用できるはずですが、稀に設定ミスやおかしな挙動をする機器(特に家庭ネットワークに於いて)のせいで、イベント最中にWorld IPv6 Dayの参加サイトへのアクセスに影響がでるかもしれません。現状では0.05%のユーザが影響を受けるかもしれないと予想していますが、参加する組織がOSベンダやホームゲートウェイベンダ、ISPが協調して影響を最小限にするために活動するでしょう。また、参加組織はこのトライアルが開催される前に、問題を検出するツールを提供したり、解決策を提案したりできるでしょう。
・インターネットユーザは「World IPv6 Day」に向けて何か準備ができますか?
ほとんどのインターネットユーザは影響を受けません。ISPやOSベンダがインターネットユーザが問題なくサービスを受けられるように、システムをアップデートするでしょう。まれな場合として、ユーザがWorld IPv6 Dayの参加サイトにアクセスした場合に接続性問題が発生するかもしれません。自身の接続性に問題があるかどうかをIPv6のテストサイト - http://test-ipv6.comで確認できます。もしテストで問題が合った場合には、端末でIPv6を無効にしたり、ISPに問い合わせて問題解決することができます。
・参加サイトへの接続に問題があった場合、何か出来ることはありますか?
このイベントで影響がでる事はほとんどありません。現状では0.05%のユーザが影響を受けるかもしれないと予想していますが、参加する組織がOSベンダやホームゲートウェイベンダ、ISPが協調して影響を最小限にするために活動するでしょう。自身の接続性に問題があるかどうかを事前にIPv6のテストサイト - http://test-ipv6.comで確認できます。もし万が一、World IPv6 Dayで問題に遭遇した場合にはご利用のISPに問い合わせてみてください。参加組織は問題を分析したり解決するための詳細な手順を含んだヘルプガイドを公開すべき活動中です。
・何を直せば良いでしょうか?OS?WEBブラウザ?ホームルータ?ISP?
場合によりますが、現状やってるのと同じように、OSを最新の状態に保って下さい。もしかするとホームルータのファームウェアを更新したり設定を変更する必要があるかもしれません。
・「World IPv6 Day」の参加者はIPv4を無効にするつもりですか?
いいえ。参加サイトはIPv4からIPv6に切り替えられるのではなく、IPv4に追加してIPv6を有効にするだけです。IPv4でのアクセスは通常通り有効なままです。

このサイトについて

このサイトはWorld IPv6 Dayに関する適切な情報提供のために、関連諸組織の支援のもと有志によって運営されています。お問い合わせは、 maz@iij.ad.jp まで。